【管理者必読】kintone AI ラボの利用規約、読んでますか?

はじめに

kintone AI ラボの提供が始まり、多くの企業で導入が検討されています。
しかし、AI機能の利用には注意すべき点がいくつかあります。
この記事では、kintone管理者の皆さんに向けて、kintoneAIラボを利用するにあたりの利用規約の重要なポイントを解説しようと思います。

kintone AI ラボの利用規約は、こちらから確認できます。
この記事では、この利用規約のポイントを管理者目線で解説していきます。

1. 利用前に確認すべき重要ポイント

  • 本サービスはテスト版として無料で提供される、とあります。
    • 正式リリース前の試用版で、機能がまだ完全ではない可能性があります
    • 現在は無料で使えますが、将来的に有料になる可能性があります
  • アメリカの会社(Amazon web service)が提供するAIサービス(Amazon Bedrock )を利用しています
    • データはアメリカのコンピュータで処理される可能性があります
    • セキュリティ対策は施されていますが、機密情報の取り扱いには注意が必要です

2. 管理者が準備すべきこと

2.1 利用者への周知事項
  • AIが作る内容は必ずしも正しくない可能性があることを周知すること
    • 例:AIが作った文章やデータに間違いがある可能性があります
    • 必ず人間が確認・修正する必要があります
2.2 禁止事項の徹底
  • AIの仕組みを解析しようとする行為
    • 例:AIの動作を無理に変えようとする行為
    • 例:システムの弱点を探す行為

3. データ管理に関する注意点

  • サイボウズおよびサービスプロバイダーは、AIモデルのトレーニングにデータを使用しません
    • 入力したデータはAIの学習には使用されません
    • データの機密性は保たれます
  • 法令、規約、ポリシーに違反しないよう、データの入出力を管理する必要があります
    • 個人情報保護法に注意する
    • 社内の情報管理ポリシーを確認する

4. サービスの制限事項

  • 利用制限値が設定されており、これを超えるとサービスが停止される可能性があります
    • 1日あたりの利用回数に制限があります
    • 大量のデータ処理には注意が必要
  • サイボウズは事前通知なくサービスの提供を変更・中止する場合があります
    • 機能の追加や削除が行われる可能性あり
    • 予告なくメンテナンスが行われる可能性あり
  • 本サービスはβ版での提供によるため、通常のサポート対象外
    • トラブル時の対応が限定的になる可能性があります

5. 管理者としての対応

5.1 導入前の準備
  • 社内ルールの整備
    • AIを使って良い業務と使ってはいけない業務の明確化
    • 機密情報の取り扱いルールの作成
    • AIが作った内容の確認・承認フローの確立
  • 利用者向けマニュアルの作成
    • 基本的な使い方の説明
    • よくあるトラブルとその対処法
    • 禁止事項の具体例と注意点
5.2 運用開始後の対応
  • サポート体制の確立
    • AI利用に関する問い合わせ窓口の設置
    • トラブル時の連絡フローの確立
  • 教育・研修の実施
    • 新規利用者向けの説明会の開催
    • 定期的な利用状況の振り返り会議

6. まとめ

kintone AI ラボは、業務効率化に大きな可能性を秘めていますが、その利用には十分利用規約を理解した上、適切な管理と運用が必要となります。
管理者の皆さんは、社内での適切な運用体制を整備してください。

アントベアクリエイツでは、kintone AI ラボの導入支援や運用サポートのご相談も承ります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

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